【Chromium】"CSVからパスワードがインポートできなくなっている件"

 2022年11月6日に投稿  |  

Chromiumブラウザで最近CSVからのパスワードインポートができなくなったので、何とかならないかと色々格闘したときの備忘録です。

遭遇した問題

新PCへのデータ移行作業中、ブラウザ内のパスワードを移行するため旧PCのChromiumブラウザ（Edge、Chrome）からパスワードをCSVでエクスポート。

そして新PCのEdge、Chromeへインポートを行おうとするもブックマークHTMLファイルしかブラウザが読み込んでくれない仕様になっており パスワードCSVがインポートできなかった。

解決までの背景

ブラウザの設定フラグを変更したり、レジストリやポリシーをいじったり、ググって出ててくるおおよそ一般的な手段は試したのですが、どうしてもインポートできませんでした。

手詰まりになり、他にもお世話をしなくてはならないPCがあったためそちらのPCをイジイジしていた時、ふと問題のPCと同じバージョンのブラウザ(Chrome 107.0.5304.88。2022年11月時点の最新。)が入っていることに気が付きました。

適当なサンプルデータをこしらえ、CSVのインポートを試してみたところ、問題なくできました。

なので、最近の機種 = 新規インストールのブラウザだからダメなのでは？ という仮説が持ち上がりました。 そうであれば、あえて古いバージョンのChromeを入れてあげれば、インポートできるんじゃないの？という寸法です。

旧バージョンのChromeを使用して無理矢理インポートする

何も難しいことはしていないのですが、手順が少々長いので先に全体像を。

以下の手順で作業を進めました。

  1. 既存のChromeをアンインストール
  2. 旧バージョンのChromeのインストーラーを引っ張ってくる　
  3. インターネット接続を切り旧バージョンChromeをインストール
  4. 旧Chromeのpassword importフラグを有効化
  5. Edge用のパスワードを旧Chromeにインポート
  6. Edgeから旧Chromeを参照してパスワードをインポート
  7. 旧ChromeからEdge用のパスワードを削除
  8. 旧ChromeにChromeのパスワードをインポート
  9. Chromeのアップデートを実行

私のケースではEdgeとChoromeのパスワードがそれぞれ別であったため、まどろっこしいやり方になっています。
（Edgeはグレードダウンがかなりめんどくさいため全てChromeで完結させる必要があった。）

以下手順のなかで注意すべきところについて補足していきます。

★注意！今回紹介する方法はトラブルが発生する可能性もあるため、自己責任でお願いします。★

古いChromeはどこから入手するか

公式からは最新バージョンのインストーラーしかないため、手元に旧バージョンのオフラインインストーラーがない場合、 非公式のサイトから引っ張ってくるしかありません。

しかし非公式から提供されているインストーラーには悪意のあるソースコードが含まれている可能性があります。 そのリスクを踏まえたうえで実行しましょう。

私は今回以下のサイトからインストーラーを入手しました。
（あえてリンクは張らずにテキストで貼っておきます。）

https://google-chrome.jp.uptodown.com/windows/versions

私としても出所の分からないインストーラーを使いたくはないのですがここ以外に見つからなかったため使用することにしました。

ただインストーラー実行前に以下のチェックを行い大丈夫だろうと判断をしてから実行させました。

  1. デジタル署名が公式から落とした最新版のインストーラーと同じであった（Google LLC）。
  2. Virsutotalでスキャンしたが脅威が見つからなかった。

Virsutotalはブラウザ上で動作するウイルスチェックツールです。

Virsutotal「Virsutotal」2022年11月7日取得

バージョンは適当に古いもの（97.0.4692.99）を入れました。

勝手に更新させないために一旦ネットを無効に

インポート前に勝手にChromeが勝手に更新されたら嫌なのでインストーラーを落とした後はネット接続を切ります。

もしかすると一度古いものを経由すれば最新の状態でもインポートできかもしれませんが、 私は古いChromeでインポート→作業後更新という手順でやったため確認していません。

インポートを有効化

chrome://flagsに行き、検索窓でpassword importを検索し、enableに変更します。

これでパスワードインポート画面でCSVの選択ができるようになっているはずです。

作業後にフラグをdefaultに戻すことをお忘れなく。

Edgeとのうんぬん

ChromeとEdgeで別々のパスワードをインポートしたい場合は私のように2段階に分けてインポート作業をしてください。

Chromeを使わないよという方もChromeにインポートされたパスワードであればEdgeに移せるのでChromeを経由させます。

インポートが終わったらChromeを更新して作業完了です。

わざわざこんなことしなくても…

パスワードをインポートするという目的さえ果たせればよいのであれば、旧PCのほうでブラウザとアカウントを連携させて新PCのほうで同期してしまうのが楽だと思います。

ChromeであればGoogleアカウント、EdgeであればMicrosoftアカウントでブラウザのプロファイルを同期させましょう。

ただ私の場合はクラウドでの同期が使用できない状況であったためこんな力技にたどり着いてしまいました。

バグなのか仕様なのかは分かりませんがCSVにエクスポートさせるなら問題なく読み込ませてくれよと思います。

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