Adware cleanerを安全に使うためのコツについて。
Adware cleanerとは
Malwarebytesによって提供されているフリーソフトで、文字通りAdware(アドウェア)のCleaner(掃除屋)です。
アドウェア(“AD"vertisement + Soft"WARE”)と呼ばれる、広告を表示させるソフトウェアを除去してくれます。
もしあなたのPCに「ドライバーのアップデートを行ってください!」や「古いレジストリが見つかりました!」などといったうっとうしい通知が度々出てくるようであれば、あなたのPCはアドウェアに感染しています。
Adware cleanerはこの手のしつこいプログラム仕掛けの押し売りセールスマンを締め出してくれるソフトです。
Adware cleanerは危険なのか?
Adware cleaner自体に危険性はありません。
しかし、Adware cleanerを実行した結果システムに不具合が出る場合はあります。
包丁は危険なのか否かと同じですね。
要は使い方を間違えると、ひどい目に合うというわけです。
ひどい目に合うってどういうこと?
Adware cleanerを使用した結果、
- これまで動いていたアプリがうまく動作しなくなる
- またはアプリのexeが消去される
- Windowsが起動しなくなる
などということが起こりえます。
(これは可能性の話であって、大抵のケースでAdware cleanerはいい仕事をしてくれるという注釈をつけておきます。)
なぜこんなことが起きるのか
Adware cleanerがどのようにしてアドウェアを検出・駆除しているかを見ると理解できます。
Adware cleanerは、アドウェアの指名手配書のようなものを持っています。
その手配書を片手につぶさにPCの中を検査し、アドウェアをつまみ出すのです。
しかしこの手配書の中には必ずしもアドウェアの固有名詞が書かれいるわけではありません。
Adware cleanerが握りしめているメモには、「泥棒」と言われた時に私達の脳内に真っ先に思い浮かぶイメージ、「からくさ模様のフロシキと口ひげ」といったような ”いかにも”悪そうなやつの特徴を記しているメモに過ぎないのです。(これをヒューリスティック検出と言います)
運悪くあなたのPCの正規のプログラムの中に、フロシキを携えた猫背の口ひげ男がいた場合、Adware cleanerはこれを不埒な無頼漢と判断し駆除しようと隔離措置を取ります。
これがAdware cleanerに限らずウイルス対策ソフトで起こる誤検知の正体です。
誤検知が起こりやすいケース
- 古いソフトウェアを使っている場合
- 一般的でないソフトウェアを使用している場合(例:自作のプログラム、エッチなゲームなど)
こういったときに誤検知は起こりやすくなります。
Adware cleanerを安全に使うために
大切なポイントは、誤検知がないかちゃんと確認をしてAdware cleanerを実行させることです。
具体的には以下のことを行うと良いでしょう。
- Adware cleanerの検出結果をよく見て、何を削除しようとしているのか確認する(削除対象のパス、レジストリの値を見て自分の使用しているソフトウェアであればチェックを外す)
- Adware cleanerで検知したプログラム・レジストリは一度隔離して様子を見る(一度隔離をしてからでないと検出したファイルは削除されません。つまり隔離状態であればまだファイルはPC内に残っています。)
- Adware cleanerの実行前に復元ポイントを作成する(万が一目視のチェックで漏れても復元ポイントを残しておけばレジストリの値は復活します。exeの誤検知は知らん。)
最後に
このように誤検知をしてしまう可能性のあるAdware cleaner。
これがAdware cleanerが危険と言われている原因だと思います。
(もう一度言いますが、誤検知は可能性の話であり加えてその確率はかなり低いです。)
もしもこの記事を読んで、Adware cleanerを使うことに心配を覚えた場合は、使用しないことをおすすめします。
※外部リンク 取得日:2022/12/24
Adware cleaner公式サイト